「gene」 Pay money To my Pain
昨年末、活動休止を発表。4枚目、ラストアルバム。生前最後のKの歌声。
全12曲。Kが歌をとり終えていた曲は7曲(うち1曲はCrossfaithのKoieとTeruをフィーチャリング) 。4曲は生前、親交のあったボーカリストが詞を書き歌っています。
Kの事、メンバーの苦悩・葛藤、色んなバックグラウンドによってリスナーが「gene」というアルバムに過度の期待を寄せる中、盲目的というかある種の神格化のような評価をされてるのかもしれないが、そんな事を抜きにしても名盤だと思う。M-2「Sweetest vengeance」は最新版アップデートされたPTPそのものだし、M-3「Last wine」はこれからの代表曲に成り得るぐらいキャッチー。変拍子でメタル調、新たな一面を魅せたM-4「Truth fragile」。M-12「Rain」は言わずもがな名曲。と、強靭なラインナップの楽曲群。
Kの代わりにマイクを取ったゲストボーカル陣を迎えた楽曲もほんと素敵でした。PTPに対する愛と敬意が歌声から溢れ出ています。特に好きだったのはM-8「Resurrection」。Masatoと葉月がアナウンスされた時、想像つかなかったしワクワクした。まぁ、蓋開けてみると葉月がシャウトのみで少し寂しかったけど。笑 でも葉月がlynch.の楽曲の中でも聞いた事ないくらいの鬼気迫るシャウトで驚いた。いつもより高音よりでKに似せたのかな?なんて感じてグッときました。後日、Twitterで本人が『あのシャウトはきっと二度とできない』みたいな事言ってた。
でも、聞いてて最後まで頭に浮かんでたのは、Kならどんな詞を書いてどんなメロディーを歌ったのかな?ってこと。
活動休止のライヴから幾分経つけれども、映像化まだですかvapさん?今年の年末、勝手に期待してます。
「日進月歩」 My BACTERIA HEAT IsLAND
- アーティスト: My BACTERIA HEAT IsLAND
- 出版社/メーカー: SPEED DISK
- 発売日: 2014/07/02
- メディア: LP Record
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4曲入り、1st EP。
処女作なだけあってバンドの衝動性みたいなものがドバッと溢れて出ています。曲調もM-4「虚ろう都」を除いた3曲はテンポの速い攻撃的なナンバー。これがこのバンドの本質なんだと言わんばかりにベクトルが似た方向の3曲。SKULL在籍時と変わらずダイさんのギターがザクザクしててかっこええです。
特筆したいのはM-3「殺して山に埋めたい」。タイトルも言わずもがなのインパクト。イントロの重厚なギターリフの後ろで、ブーン!ブーン!とチェンソーの音が鳴ってて笑った。殺す気満々やん。芸が細かい。中盤、左右のPANを有効に使った点々の語りが一番の聞き所かと。バラバラのセリフ、緻密に練られたタイミング、一気に緊張感をもたらし、引き込まれました。これぞヴィジュアル系。壊れたり、冷酷っだったり、何かに憑依された様な点々の歌い方が良いです。
ブックレットには歌詞とは別にそれぞれに詩が記載されています。1曲1曲独立した物語というより、丸々4曲、1枚全てが連なった物語なのかなという印象。